ちょっと前のことなんですが、ある女の子に彼女が使っている手帳に「絵を描いてください」と頼まれました。
この春、鶴岡を離れ地元で就職するとのことなので、記念にというかそういう感じで。
んで、その子の似顔絵を描いて差し上げたんですね。ここでいつものエゴ丸出しのいつもの自分の絵描いてもなんだかな、と思ったので。
嬉しいことに大変喜んでいただけて。
「(これを見て)元気に生きていけます」とまでおっしゃっていただけました。
んで、ふと思ったのですが、「絵」っつうのはやっぱりそれを見るひとのものなのだな、と。
ほんと、私はただ描いてるだけ。見た人のこころの動きが「絵」なんだな。
私の絵を見て、感想を持ってくださる方が(ありがたいことに)居ますけど、それって、私の絵の感想を、私に対して言っているようで、実は自分自身のことを自分自身に対して言っているんじゃないかな。
だから、絵を通して「私の想いが伝わった」んじゃなくて、その人がもともと持っているものが「出てきた」だけなんじゃないかな。
先の彼女も、私の絵を見て元気が出てくるんじゃなくて、その元気はもともとその子が持っていたものなんだよ。きっとそう。
どうもやっぱり「私の想いを伝えるんだーどうだーこれでもかーこれが私じゃー」みたいに余計な力が入りがちで。「『作品』を造るんだ、私が造るんだ!!」みたいなね。
それもいいんだけど、力込めたわりには大して意味がないというか。そこじゃないなあ、と。
私の絵は見てくださるひとのもの。
見てくださるひとの生き方とか想いとか大事なものとか、それこそが「作品」。
それは私が造るんじゃない。
私は、ただ描くだけ。
うん、力抜いていこう。
私のことなんかこの際どうでもいいわ、ほんと(笑)。
押し付けがましいものなんて、世の中に山ほどあって、みんなもううんざりでしょ?
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